Amazonスポンサープロダクトの効果的な運用方法と9つのコツ

Amazon広告コラム

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Amazonには文字通り何百万もの製品が競合しています。特にコロナ騒動以降ECの参入者が増え新製品で戦略を持たない企業が販売商品を検索結果の上位に食い込ませるのは難しくなっています。

そこで活躍する集客手法の1つがAmazonスポンサープロダクトです。 Amazonのスポンサープロダクト商品は商品の知名度を高めるための最良の選択肢の一つになります。Amazonスポンサープロダクトを活用すればSEO的には下位にランクされる製品を1ページ目に表示させることができます。 複数セラーがいる場合はBuy Boxを獲得している場合のみ広告が表示されますがすぐに購買に繋がらない可能性も高く再訪の際にカート取得者が入れ替われば別のセラーから購入されてしまうため単一セラーが販売する場合にしか基本的にはおすすめしていません。 スポンサープロダクトは最高額の入札を行えば一番上に表示されるわけではなく入札キーワードや検索者が使用するキーワード、あなたの用品が販売される可能性などを独自のアルゴリズムに基づいて対象となるスポンサープロダクトの表示順位を決定しています。 これから解説する方法は実際に弊社が広告運用を行う上で行なっている方法を紹介していますので参考になれば幸いです、

1. 詳細なタイトルを書く

広告を使わない場合もタイトルは重要ですがmazonスポンサープロダクトを活用する場合はさらに重要になってきます。 より長く詳細で具体的なタイトルを書くべきなのにはいくつかの理由があります。1つ目は、タイトルのすべての部分がキーワードとみなされることです。より多くの単語を使えば、より多くの検索キーワードがあなたの商品に適用されることになります。(自然に見えない無理な詰め込みや関係ないキーワードをいれるのはNG) 2つ目の理由は、色、高さ、ブランドなどの特定の情報を含めることで、製品を「フィルタリング」するのを助けることが出来、無駄なクリックを減らし結果として高いCVRを維持できるようになります。 例えば、2人のセラーがが全く同じシャツを販売しているとして一方の商品タイトルは “iPhone ケース “としているとします。(実際にはここまで短いタイトルをつけることは稀ですが解説のため短くしています) もう一方のセラーの商品タイトルは “iPhone11 メタリックケース 緑 防水 指紋防止 軽量 耐衝撃 “だとします。 後者のタイトルはより多くの潜在的な検索用語が含まれているので、多くの検索に引っかかるため検索の上位を獲得しやすくなります。繰り返しになりますがこれは広告を出さない場合でも行うべき対策です。 タイトルには全角50文字まで使えます。 コピーライティングが重要と言う人がいますがAmazonにおいてはそれは正しくありません。検索クエリを重視して見込み顧客に対してアピールしたいキャッチは画像や商品紹介コンテンツで請求するのが正しい方法を知っているプロのやり方です。 まずクリックしてもらう、そしてスムーズにカートに移してもらうというクリック率とCVRを上げていく作業になります。 50文字しか使えない中でコピーライティングは邪魔です。中級者に多いですが中途半端にWebマーケティングの本を読んだ人がAmazonでも同様だろうと判断してしまいがちなだけでAmazonの検索の仕組みを知っていれば間違いであることは容易にわかります。 タイトルに含めるべきは検索ボリューム数があり相対的にライバルが少ないキーワードです。

2. 関連性に基づいて入札する

あなたが広告担当者であれば人々が様々な検索用語を使用して商品ページにたどり着いてくれることを期待して多くのキーワードで入札したいと思っていると思いますがキーワードを等価に扱ってはいけません。 先ほどの例でいうとiPhone11ケースに対して軽量や指紋防止、耐衝撃などのキーワードを入れたタイトルを用意したので入札を行う際も”iPhone11 ケース 軽量”や”iPhone11 ケース 指紋防止”、”iPhone11 ケース 耐衝撃”にして同じ価格で入札してしまっているかもしれませんが訴求ポイントとして一番推せるポイントが耐衝撃であればその入札価格を上げるべきです。 予算が決まっているのであればなおさら優先順位をつけることが重要になります。 また後ほど解説しますがAmazonの推奨入札価格を入れるのも間違いです。

3. アマゾンのサジェストキーワードやオートターゲティングを使う

Amazonの検索バーに検索キーワードを入れるかサジェストキーワードを使って予測変換キーワードをまとめて抽出しましょう。 また予算に余裕があるようであればオートターゲティングのデータの方が質の高いデータが取れるため明らかに関係のないキーワードは除くとしてもそれぞれのskuに対してオートターゲティングで1~2週間広告をかけるのがおすすめです。 効果が悪いものは除外キーワードに設定して関連新商品に対して広告入札を行う場合は効果の良かったものをマニュアルターゲティングで、効果が悪かったものを除外キーワードに設定した上でオートターゲティングをかけ続けましょう。

4. 量より質を選ぶ

出品キーワードと関連しますがサジェストキーワード全てに対して広告を出すよりも関連性の高いキーワードを少数で出した方が成功します。 ベストは1つのskuに対して20~50キーワードほどのマニュアルターゲティングを行うことですがAmazon広告の運用ツールを使わない限りはそれだけ膨大なキャンペーンの入札価格を毎日調整するのは至難の業です。 20skuでも最大20×50=1000キャンペーンの広告を調整する必要が出てきます。 そのため広告代理店に任せたり広告ツールを導入する予算がない場合は5キーワード程度に絞ってそのキーワードに対してだけでも確実に入札価格を調整していきましょう。 大量のキーワードで広告を出して価格を変えないよりも少数のキーワードで入札価格を調整する方がはるかに効果があります。

5. 高くスタートし、時間の経過とともに低くする

Amazonは、キャンペーンを実施している期間に応じて表示順位をを優遇しています。 そのため最初に上位表示を行うために比較的高い1日の予算と高いキーワード入札から始めるのがポイントです。 この期間に販売数とレビューを稼ぐことで検索でも上位に表示されやすくなります。 ただし商品が売れていても入札価格を下げすぎると1ページ目に広告が表示されなくなるのでこの辺りも調整が必要です。

6. キーワードの除外とマッチタイプの変更を行う

日々の予算に到達し売上を上げているのであれば、それは良いことですがキーワードの除外とマッチタイプの変更を行わないと無駄な広告費がかかってしまいます。 具体的にはCVRが低すぎるキーワードやACosが利益率を超えてしまっているようなキーワードは除外して、効果が高いキーワードは部分一致→フレーズ一致→完全一致に昇格させましょう。 フレーズ一致を消して完全一致にしてしまうのではなくフレーズ一致を出したまま完全一致にするのがポイントです。 この場合は予算を下げるのも選択肢の1つになりますが問題は予算を満たしていない場合です。

7.インプレッション数とクリック率を見直す

売上から逆算して予算を立てたのに予算を消化しきれていない場合も広告運用としては失敗になります。 これは、インプレッション数が少ない(広告が表示されていない)か、クリック率が低いことが原因です。 前者の場合は、オートターゲティングの予算を上げるか対象キーワードを増やしましょう。 マニュアルの場合でも予算が低すぎると1ページ目に表示されず予算が消化できないことがあるので予算は下げすぎないようにしましょう。 後者の場合は、商品タイトルと入札キーワードの関連性をチェックする必要があります。クリック率が低いことも表示順位の低下に繋がるためです。

8.常に入札価格を調整する

弊社のクラインアントを始めとして動的に入札価格を変更しているセラーが増えているためAmazonの推奨入札価格を設定しているだけでは商品を効率よく売れない時代となっています。 時系列変化により売れやすいキーワードも変わってきますしライバルの入札価格や販売数も変わってくるため価格は毎日変更するべきです。 またAmazonの推奨入札価格はカテゴリの平均入札価格から導出しているだけなのでほとんど意味がありません。 毎日入札価格を調整する場合は入札価格から始めても問題ありませんが前述の通りかけ始めは入札価格や予算は多い方がいいので推奨入札価格以上での入札を推奨します。

9.入札価格の末尾をキリのいい数字にしない

入札価格の戦略について何も知らないと80円や35円のように末尾を0や5などのキリのいい数字にしてしまいがちですがこれは多くのユーザーが行う行為であるためAmazonのアルゴリズムで同ランクに分類される商品ページとの戦いの際には1円でも多い方が上位に表示されます。 自分が35円、相手が36円で商品ページのCVRや販売数は同じなのに自分は中段、相手はクリック率が高い上段に並ぶ可能性があると考えたらこれがどれだけもったいないことか分かると思います。 末尾を1円や6円にするテクニックは広告従事者であれば知っていることなので弊社では末尾を2円や7円にするようにしています。 さらに裏をかいて3円や8円にしようと思う方もいるかもしれませんがほとんどが末尾0円か5円、少し知っている人で1円か6円なので気にしすぎも良くないです。これはドルやユーロでも同じになります。

Amazonスポンサープロダクトの運用方法まとめ

いかがだったでしょうか。担当者が社内にいて商品数が多くない場合は手動でも問題ないと思いますがきちんと広告運用を行おうと思うと作業量は膨大になります。 広告運用には特赦な裏技などは存在せず今回紹介したような地味な作業をコツコツとこなすことでパフォーマンスが上がっていきます。 弊社ではAmazonスポンサープロダクトの運用は全て自社開発のAIツールで行なっており今回紹介したノウハウも全て自動で行なっていることです。 正確にはより複雑な条件分岐に基づき入札価格を自動で調整していますが人力でやろうと思うと仮に100sku商品を扱っているとして1つのキーワードに対する入札価格を変更するために指標を見て判断し作業するのに25秒かかるので(弊社で実際に測定してみました) 100sku×50キーワード×25秒≒34時間 かかります。 1日の長さを超えていますね、そのためほとんどの広告代理店では毎日価格を調整していないのが一般的です。 よくて3日に1回、1週間に1回の所も多く全sku、全キーワードの対する作業ではなく主要なキーワードに対しての作業になります。 それでいて広告費の20%が業界標準なのでコストパフォーマンスはお世辞にもいいとは言えません。20%は業界の古いしきたりのようですがなぜ20%かを合理的にクライアントに説明出来る会社はないでしょう。 もちろん広告代理店に任せた場合でもいい商材であれば利益は全然出ると思いますがAI全盛のこの時代においてリスティングを手動でやることは海を渡るのに船に乗るかボートを漕いでもらって進むか位の違いがあります。 もし広告代理店にAmazon広告の運用を任せるのであれば価格の調整やマッチタイプの変更をどの位の頻度で行なっているかなどを確認した方がいいですがブラックボックスになりやすい所です。少なくとも夜間や土日は対応していない所が多いでしょう。ショッピングを行う人が最も多い時間や曜日にも関わらずです。ツールであれば変更履歴・ログも自分で確認可能です。 特にAmazon広告は白背景で画像バナー自体は画像に占める商品サイズ位しか変更しようがないため数字を追う科学の世界です。 CMやタレント起用などのクリエイティブな部分は広告代理店に頼るべき所だと思いますが、Amazon広告に関しては確実にツール導入の方がお得です。 弊社もスポンサープロダクト広告はツールを導入しクリエイティブが重要になるスポンサーブランドでは手動で運用を行なっています。]]>

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