Amazonの7種類の広告で成果を出す為の運用方法について
目次
げんざいこの記事では弊社が広告代行会社として運用を行なっていた際のルールを全て公開しています。
現在はAIソフトウェアによる自動運用を行なっているためこのルールのようには運用していませんが基本方針は同じである為手動での入札を行う企業の担当者の方の参考になればと思いまとめました。
Amazon広告の種類と入札戦略
Amazon広告は現在以下のような7種類の配信方法があります。
- Amazonスポンサープロダクト広告
- Amazonスポンサーブランド広告
- Amazonディスプレイ広告
- Amazon動画広告
- Amazon DSP広告
- Amazonストア(広告)
- Amazonカスタム広告
使用頻度が多い順に並べています。ほとんどの企業の方が使うことになるのがAmazonスポンサープロダクト広告でカスタム広告は現在の所限られた一部の企業にしか利用されていません。
弊社のクライアント約100社の統計データでは上位の3つ(スポンサープロダクト広告、スポンサーブランド広告、ディスプレイ広告)で9割を占めます。
Amazonスポンサープロダクト広告の入札戦略
Amazonスポンサープロダクトは認知度の向上を目的としたインプレッション数増加戦略にも売上増加を目指したコンバージョン数増加戦略にも活用可能なオーソドックスな広告です。
キーワード検索の結果に対して入札額やコンバージョン率などに応じてページの上部・中部・下部に表示されます。
【認知度向上】インプレッション数増加戦略
インプレッション数を増加させるには
- 予算の増加
- 入札単価の増加
- 別ターゲティングの広告の検討
- 定期的な新規キーワードの追加
- 広告枠ごとの動的な入札アップとダウン
が必要になります。
予算の設定以外は全てAIや自動化ツールで問題解決出来る部分となります。
具体的な設定方法としてはまずはデータ取りを行う必要があるのでキャンペーン、広告グループを作成後対象SKUを設定し、1~2週間程度オートターゲティングを掛けます。
この際少し手間にはなりますが1キャンペーン、1広告グループ、1skuの形で入札を行うとどのキーワードでどの商品が売れたかが分かるのでおすすめです。
広告グループの中に複数の商品、特に類似した商品をまとめるとコンバージョンしたキーワードは分かってもどの商品の売上に繋がったか分かりません。
データ採りが済んだ後は商品の利益率によって異なりますがAcosが一定値以上のキーワードを除外、コンバージョンに繋がっているキーワードのマッチタイプをマニュアルターゲティングで完全一致に変更(オートターゲティングでは部分一致となり上位表示が難しい)、インプレッション数が少ないキーワードの入札単価を上げるなどの作業を行います。
なおオートターゲティングは新規キーワードの発掘のためにマニュアルターゲティングと並列して掛け続けます。
また入札単価を変更する際は末尾を50や110のようにキリがいい数字に設定する広告主が多いため51円や111円のように設定します。
広告費を設定してから反映されるまではラグがあるため毎時間ごとに変えてもコスパは悪いですが1日に3回程度は変えるべきです。
ターゲティングはキーワードでなくカテゴリやASINを指定して出すことも出来ますがカテゴリを指定して出すのはコスパが悪いです。また商品を指定するやり方だと取りこぼしが多くなるのでキーワードでターゲティングしてどうしてもライバルの商品ページに自社の広告を出したいという場合に追加で商品ターゲティングを用いるようにしましょう。
最高のパフォーマンスを出すにはこれを1キャンペーン、1広告グループ、1skuに基づいて行うため商品数が多い場合は作業量がかなり増えるためやはりアマトピアの広告運用ツールのような広告運用ツールの利用をおすすめしますが商品数が少ないうちは手動で行なっても問題ないと思います。
【売上向上】コンバージョン数増加戦略
コンバージョン数を増加させるには上記の施策に加えて
- 商品ページの改善
- マッチタイプの変更
- 除外キーワードの設定
を行う必要があります。
商品ページの改善以外はAIや自動化ツールで問題解決出来る部分となります。
Amazonスポンサーブランド広告の入札戦略
Amazonスポンサーブランド広告とは上記のような位置に表示される広告のことでスポンサープロダクト広告と比較すると広告費は高めになります。
スポンサープロダクト広告同様CPC広告(クリック課金広告)となっています。
基本的な入札戦略はスポンサープロダクト広告と同じです。
アマトピアの広告運用ツールでは現在スポンサーブランド広告の入札を自動化するツールは備えていませんが改良を行なっているためいずれスポンサーブランド広告に関しても広告運用の担当者がいない企業様でも簡単に広告運用が出来るようになります。
Amazonディスプレイ広告の入札戦略
Amazonディスプレイ広告は元々大手メーカー向けに限定された広告でしたが現在は一般ユザーにも解放されています。
商品詳細ページの出品者一覧の下に出る広告がAmazonディスプレイ広告です。
ターゲティングは2種類あり「商品によるターゲティング」と「興味・関心によるターゲティング」があります。
スポンサープロダクト広告やスポンサーブランド広告同様CPC広告(クリック課金広告)となっています。
アマトピアでは現在ディスプレイ広告の自動化は行なっていませんがディスプレイ広告の入札も自動化出来るよう開発中です。
これ以降の広告に関しては自動化が難しい為運用を行う場合は広告代理店に依頼するのがおすすめです。
Amazon動画広告の入札戦略
Amazonで商品を販売していない外部ショップでも利用可能です。
現在は一般ユーザーが利用できる広告ではなくAmazon本体がパッケージとして広告枠を販売しています。
最低料金は150万円~なので比較的事業規模が大きい企業向けですね。
5G時代になればおそらくスポンサープロダクトのような掲載枠で一般ユーザーも動画広告を配信できるようになると思うのでそれまで待ちましょう。
Amazon DSPの入札戦略
AmazonDSPとはAmazonディスプレイ広告と動画広告をAmazon以外のプラットフォームで配信できるサービスのことです。
Amazon内広告(Amazonスポンサー広告)の目的が購買にダイレクト繋げることなのに対し、 Amazon DSPの目的はブランド認知や購入検討段階にいる人を増やす目的で使用される為必然的に事業規模がある程度以上の企業の利用者が多くなります。
Amazonでの閲覧・購入データを元にしたターゲティングが可能ですがAmazonで商品を販売していないショップでも利用可能ですが事業会社である広告主が自社のみで運用することはできません。
最低広告予算1万ポンド(約150万円)の広告予算が必要となっています。
Amazonストア(広告)の入札戦略
Amazonストア(広告)はAmazon上に独自のURLページを作成し宣伝を行うことが出来るサービスのことです。
なぜか広告に分類されているのでこちらで紹介しましたがAmazon内に設置できるブランドLPと思っていただいて大丈夫です。
Amazon側で用意されたテンプレート(マーキー、ハイライト、商品グリット)を使用することでストアの作成ができます。
前述のAmazonスポンサーブランド広告とディスプレイ広告をクリックした際の遷移先にAmazonストアのURLを指定することが可能で一般的にはそのように用いられます。
利用条件としてAmazonブランド登録をしていること、スポンサープロダクトが利用可能な状態であることが求められます。
Amazon側でページを作成してもらえるプランもありますが最低料金は500万円からで、この金額に制作費や誘導費も含まれます。素材を用意することで、ストア広告の作成をAmazonが行ってくれるサービスです。
Amazonカスタム広告の入札戦略
Amazonカスタム広告は通常のデジタル広告に加えてライブペイントなど、新しい広告形態を導入しているのが特徴です。以下のその一部の料金を記します。
インシップ広告(チラシ)
インシップ広告の最低出稿価格は100万円~で、最低部数は10万部~となっています。チラシの形状はペラ、折り、リーフレット、中綴じと4種類から選択できます。
ブックカバー広告
ブックカバー広告の最低出稿量は150万円~で、最低部数は10万部~となっています。チラシの形状はペラのみとなっているためブックカバーとして利用するにはユーザーが自分で組み立てる必要があるのが難点です。
Amazon広告運用方法まとめ
いかがだったでしょうか。最終的にはコンピュータにより自動化が可能なAmazonスポンサープロダクト、Amazonスポンサーブランド広告、Amazonディスプレイ広告に関してはシステムの導入を、それ以外に関しては広告代理店への依頼を行うことが最もパフォーマンスが高くなると思います。
広告運用の入り口として自社で入札する際のポイントをまとめたので参考になれば幸いです。